購入はこちら

■ごきげんポイント
- プリセットやランダマイズで、すぐに“加工された音”が作れる
- 破壊系エフェクトの種類が豊富で、音にクセを加えるのに最適
- 1画面で全パラメーターが見渡せる設計が快適
■いまいちポイント
- モジュール名やパラメーターが直感的でない部分もあり、慣れが必要
- 文字がやや小さく、長時間の操作では視認性が気になることも
ダンス系やボカロにも映える、破壊的エフェクトの詰め合わせ
CHEat code は、Beatsurfing がリリースしたマルチエフェクトプラグインです。
リバーブやディレイといった定番系から、リバースやスライス、グラニュラー、ピッチ変調といったやや過激でクセの強い音作りに向いたモジュールが15種類以上搭載されています。
マルチエフェクトというと「よく使う処理をまとめて効率化する」タイプと、「いろんな処理をぶち込んで偶然性で化ける」タイプがあると思うのですが、CHEat code は完全に後者だと感じました。
見た目はとてもスタイリッシュですが、内部ではかなりカオスな音響処理が起こります。
予測できない反応も多く、最初は戸惑う部分もありましたが、触っているうちに「何が起きるか分からない面白さ」が癖になるプラグインだと感じました。
基本情報
- 製品名:CHEat code
- 開発元:Beatsurfing(Che Popeとの共同開発)
- 価格:公式サイトにて確認(セールあり)
- フォーマット:VST / VST3 / AU / AAX
- 対応OS:Windows 10以上 / macOS 10.13以上(Apple Silicon対応)
- 認証方式:最大3台までアクティベート可能
CHEat code は、“音を破壊しながら再構築する”ことに特化したエフェクト群をまとめたツールです。
1画面にすべてのパラメーターが表示され、操作が完結する構造はとても快適でした。
プリセットを鳴らして遊ぶだけでもかなり楽しめました。
モジュールと主な機能
モジュール例(全15種のうち抜粋)

- Reverser:逆再生やハーフスピード的な効果
- Grain Delay / Bubble Grain:グラニュラー処理による複雑なディレイ
- Slicer / Shuffler:音をスライスし、ビートを崩したり並べ替えたり
- Spin / Viber:ステレオやピッチを揺らす系
- Shaper / Down Sampler:歪みやサンプルレート低下による“汚し”
このあたりは、単体のプラグインで集めようとするとそれなりに費用もかかるので、まとめて入っているのはありがたい構成でした。
柔軟なルーティング
モジュールのルーティングは、直列・並列を連続的にミックスできるノブで調整可能です。
これは想像以上に便利で、直列では破壊的に、並列ではレイヤー的に使えるため、音作りの幅がかなり広がる印象でした。

操作してみた感想
プリセットを試しただけでも、思った以上に加工感のあるサウンドがすぐ得られるのが好印象でした。
エグい音も多く、特に「何か足りない」と感じていたトラックに対して“ノリ”や“クセ”を追加したいときに役立ちそうです。
視認性についてはやや気になる点もあり、文字が小さく、慣れるまで少し時間がかかる場面もありました。
また、モジュールの名前と実際の効果が直感的に結びつかないものもあり、「とりあえず鳴らしてみて覚える」必要があると感じました。
とはいえ、パラメーターを一画面で把握できる点は非常に快適で、操作性は高く評価できます。
マクロの設定もシンプルで、「設定したいマクロをONにして、対象パラメーターを動かす」という手順で直感的に行えました。

惜しいと感じた点
- パラメーターごとのロックができないため、ランダマイズを使ったあとで「ここだけは変えたくなかった」という場面が出てきました。
- 音作りの方向性がやや尖っているため、「空間系をきれいに作りたい」といった穏やかな用途には向かない印象もあります。
どんな人に向いているか
- 既に定番エフェクトは揃っていて、“あと一手”何か新しい質感を加えたい人
- ボカロやダンス系の楽曲で、ちょっとしたスパイスや加工感を入れたい人
- 音に“クセ”を加えるのが好きな人
- プリセットから偶然の面白さを拾って、そのまま使いたい人
まとめ
CHEat code は、「何か物足りない」と感じたときに頼れるエフェクトツールでした。
音が過激になるぶん、使いどころは選びますが、それでも簡単に“加工した感”を出せる即効性は非常に魅力的です。
個人的には、ボーカルの一部やドラムブレイクなど、曲中で目立たせたいパートに“汚し”を足したいときに使っていくと思います。
購入はこちら↓↓↓