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■ごきげんポイント
- 質感を損なわずに柔らかく補正できる。
- 4バンド構成で“やり過ぎ”になりにくい。
- Bus/マスターの微調整に向く自然な効き方。
■いまいちポイント
- 大きくブーストすると歪む気がする。
- アナライザー非搭載のため、サージカル用途には不向き。
誰に向いているか?
✔ 買いの人
- Bus/マスターで微調整するEQが欲しい人
→ 1〜2dBの小さな動きで自然にまとまるタイプ。 - デジタルEQだと硬く感じる人
→ 質感を損なわない“柔らかいアナログ感”を求めるなら合う。
▲ 優先度が下がる人
- サージカルに削りたい人
→ アナライザーが無いので Pro-Q / Equilibrium などが便利。 - 大きくブーストする用途が多い人
→ 大きな上げ幅だと歪む気がするので不向き。
はじめに
ミックスの最終段で、もう一息だけトーンを整えたい──。
そんな場面でどのEQを選ぶかは、制作者の個性が強く出る部分だと思います。
RELAB MEA2 を試したのは、まさにその「最後の微調整」の質を見極めたかったからです。
デジタルEQは正確で便利ですが、仕上げの段階では“質感を保ったまま触れる”道具が欲しくなる瞬間があります。
MEA2 を実際に触ってみると、硬さが出ず、音の手触りをそのまま残したまま微小な補正ができる印象が強く、
「これは Bus やマスターの仕上げに合いそうだ」と感じたのが、今回レビューを書く理由です。
サウンドとキャラクター
RELAB mea2 の印象をひと言で表すなら、
“硬くならないまま、自然に整えてくれるEQ” です。
デジタルEQのように線が細くなることもなく、
小さなブーストやカットでも音色が破綻しない のが特徴です。
特に感じたのは次の3点です:
✔ 1. 質感を保つ補正
- 1〜2dBのわずかな動きでも、音の手触りが大きく損なわれない。
- 「なんとなく硬い」「全体が少し明るすぎる」といった場面で、耳に優しい方向へトーンを揃える感覚。
- アナログエミュEQほどの“色づけ”はないが、デジタルEQより自然。
✔ 2. Bus/マスター用途での安定感
- 低域を触っても、変な膨らみや濁りが出にくい。
- 高域も“エッジが鋭くなる”ことが少ないため、
ミックス全体を崩さず、まとめる方向に動く。
✔ 3. 大きく動かすと歪みが出る気配
- これは注意点だが、味でもある。
- 大きなブーストは苦手だが、そもそも このEQは“そっと触る”用途に最適化されている と感じた。
全体として、
“積極的に色付けをするEQ”ではなく、“質感を壊さず整えるEQ”
というキャラクターが際立っていると思います。
ジャンル適性
RELAB MEA2 は“強くキャラクターを付けるEQ”ではなく、
質感を保ったまま整えることに特化したタイプ です。
そのため、特定のジャンルに限らず、仕上げ重視の制作全般で扱いやすい印象があります。
以下、用途を踏まえてジャンル別の相性をまとめます。
✔ ポップス/シンガーソングライター
最も相性が良い領域。
ボーカルやアコースティック楽器を“少しだけ綺麗にする”用途に最適で、
耳に優しい補正で楽曲の印象を自然に整えられる。
✔ シネマティック/アンビエント
空気感を壊さずにトーンを寄せたいジャンルでも強い。
アナログ的な柔らかさがあるため、
過度に硬くならず、空間系との相性も良い。
✔ ロック/メタル(Bus/2Mix)
LoやHiを少し寄せたい場面で効果的。
✔ EDM/IDM
元音が強い場合、MEA2のキャラクターはやや控えめ。
大胆なトーンメイクには向かない。
✔ 一言まとめ
ジャンルを問わず“仕上げの微調整”が必要な場面に強いEQ。
特にポップスやアコースティック系では、自然な仕上がりが得やすい。
まとめ
RELAB MEA2 は、派手な変化を加えるEQではありません。
むしろ、“大きく変えずに音を整える” ことに徹した設計で、Bus やマスター段の微調整に向いたEQだと感じます。
デジタルEQのような線の細さが出にくく、
アナログEQほど強い色付けもなく、
その中間で “質感を保ちながらトーンを寄せる” という動きが自然にできます。
バンドごとの M/S、ソロ機能は必要十分で、
視覚より耳で判断していくタイプの制作者に特に扱いやすい印象です。
仕上げの段階で ±1〜3 dB の小さなタッチが気持ちよく決まるEQ。
その意味で、派手さや個性よりも“まとまり”を大切にする方に向いていると思います。
私自身も、Bus/マスターの最後のひと押しとして
自然で上品な整音ができるEQだと感じます。
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