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世界観は、丸投げできなかった|AI音楽制作 実験記①

AIで音楽を作る試みは、すでに多くの人が取り組んでいます。
生成AIで曲を作る方法や、ツールの紹介も、いまでは珍しい話ではありません。

そんな状況ではありますが、以前から考えていた構想があり、ようやく実際に手を動かし始めました。

AIを使って、ミクスチャー系のバンドサウンドを作るという試みです。

AIで音楽を作るなら、
「世界観を設定して、それをAIに渡せば曲ができる」

最初は、そう思っていました。


ミクスチャー世界観は、うまく混ざらない

今回やりたかったのは、
複数の音楽要素を混ぜた「ミクスチャー型」のバンド曲です。

ロック、エレクトロ、メタル、ダンスミュージックなど、
いくつかの方向性を同時に含んだサウンド。

しかしAIに生成させてみると、
多くの場合こうなりました。

どちらか一方の要素に寄る。

例えば、

ロック寄りになりすぎる
→ ギターはヘビーなままポップなボーカルを入れたいのに、スクリーム系の歌唱になってしまう

エレクトロ寄りになりすぎる
→ エレクトロなループを入れようとすると、曲全体がポップ寄りのダンスミュージックになってしまう

といった具合です。

「混ざる」というより、
どちらかの方向に整理されてしまう印象でした。

AIが悪いというより、
これは単純に得意分野の問題なのだと思います。

AIは平均的なパターンを作るのは得意ですが、
ニッチな組み合わせや、
バランスの微妙な混合は少し苦手なのかもしれません。


もうひとつの問題:ボーカル

もうひとつ困ったのは、
オケは気に入ったのにボーカルが使えないケースです。

曲自体は良いのに、
歌のニュアンスやメロディが思っていたものと違う。

AI生成ではよくある話ですが、
「ボーカルだけ作り直せないか?」と考えました。

試した流れはこんな感じです。

  1. AIで曲を生成
  2. ステム分離でトラックを分解
  3. ボーカルだけ再生成

うまくいけば、

オケはそのまま
→ ボーカルだけ作り直す

という理想のワークフローになります。

ただ、現状のツールでは
完全に同じオケを固定したまま再生成するのは難しく、
曲全体が変わってしまうこともありました。


結局どうするか

現時点では、いくつかの対応策を検討しています。

例えば、

AIで曲を生成

ステム分離

ボーカルだけ別生成

DAWで編集して合成

といった流れです。

つまり、

AIにすべて任せるのではなく、
素材生成+人間の編集で仕上げる。

という方向です。

この方法がうまくいくかどうかは、
実際に作業を進めてみないと分かりません。

ただ、AI生成とDAW編集を組み合わせることで、
理想の形に近づける余地はありそうだと感じています。

今回試した曲は、こちらで公開しています。
いわば“失敗作”ではありますが、AI作曲を試す中で見えてきたこともありました。


まとめ

今回わかったのは、シンプルなことです。

AIには得意なことと苦手なことがある。

世界観を丸ごと渡して
「いい感じに作ってくれる」

…という使い方は、
少なくとも今回の試みでは、うまくいきませんでした。

とはいえ、

  • 素材生成
  • アイデアのきっかけ
  • サウンドの種

としては、かなり面白いツールです。

もう少し試行錯誤してみます。

この試行がどんな結果になるのか、
またどこかのタイミングでまとめたいと思います。