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【防災・救命】「避難所運営ゲーム(HUG)」あなたはもしもの時になにができるでしょうか?

近頃も毎週のように地震が発生していますね。

大きな震災が起こり、避難所で生活するようなことも、
他人事ではないなと思う次第です。

その際、避難生活ではどんな問題が生じるのか、
自分にできることはなんで、
どうしようもないことは何なのか。

そして、避難所運営の知識が少しでもあると、
自宅での避難にも役立てられ、何よりも、
万が一の場合に混乱や不安を軽減できるのではないか。

今日はそんな「知っトク」に役立つ
避難所運営ゲーム(以下、HUG(ハグ))」について
書きたいと思います。

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「HUG」とは

まずはHUGは何の略かと言いますと、
Hinanzyo Unei Game
の略でだそうです。

こちらは静岡県の危機管理局さんが
作成されました。

もし、あなたが避難所の運営をしなければならない立場になったとき、最初の段階で殺到する人々や出来事にどう対応すれば良いのでしょうか。

避難所HUGは、避難所運営を皆で考えるためのひとつのアプローチとして静岡県が開発したものです。避難者の年齢や性別、国籍やそれぞれが抱える事情が書かれたカードを、避難所の体育館や教室に見立てた平面図にどれだけ適切に配置できるか、また避難所で起こる様々な出来事にどう対応していくかを模擬体験するゲームです。

静岡県地震防災センターより
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HUGをやってみよう

静岡県のHUGのサイトと
私が受講した訓練での説明をミックスしながら
HUGの流れを簡単に説明したいと思います。

準備するもの

HUGのサイトには「アルトベンリ」も含め、
必要なものを網羅してくださっていますが、
必要最低限をまとめると、

  • カード
  • 避難所の敷地図、間取図(カードの辺、縦×横が2m×1.5mの設定なので、その縮尺にしたもの)
  • 筆記用具(マーカー8色以上を2セット)
  • メモ用紙や白紙
  • できればホワイトボードなど掲示できるものや場所

これくらいあれば始められると思います。

ちなみに、HUGのカードはこちらから購入できるようです。

HUGの流れ

では実際にHUGをやっていきたいと思います。
ここから2時間以上ゲームにかかります。
頑張っていきましょう。

読み上げ係を決める

HUGでは、一人のメンバーにカードを
読み上げる係をやってもらいます。

特に難しいスキルはいりませんよ。
トラブルに右往左往するメンバーに
容赦なくカードを読み上げるだけですw

敷地図などをセットする

敷地図だけではないですが、
道具を広げて、使いやすく並べます。

敷地図などは机にしっかり固定しましょう。
ゲーム中はかなりバタバタします。
敷地図などがパラパラすると、カードがどこに行ったか分からなくなります。

また、いろいろな情報を掲示するため、
書き物をするスペースをしっかりとる方がいいです。

また、筆記具は掲示する情報を書くのと、
敷地図に直接書き込むのに使います。

その時手が空いているメンバーがどんどん使うので、
2か所くらいペン置き場を作るといいと思いました。

ゲームの設定条件を説明する

ゲーム自体にはかかわらないですが、
今どんな状況なのか設定します。

夏なのか、冬なのかで避難所の様子は変わります。
より具体的にイメージすることで、
訓練の効果は、より大きくなると思うので、
設定条件をしっかり決め、それを共有しましょう。

自己紹介をする

これから避難所を運営する仲間同士
自己紹介をしましょう。

このとき、名札などもあればよりよいと思います。
災害時に名札はありませんが、
この訓練で顔と名前をお互い知ることは、
とても意味あること
だと思います。

自主防災組織のメンバーでやるときは
すでに顔見知りだと思うので省略したくなるかもしれませんが、
必ずやって欲しいと思います。

静岡県の公式サイトにもあるように、
今まで自分の体験した、災害の話などはとてもいいと思います。
そんな話、普段しないと思うし、
これから始まる訓練の意識アップにもつながります。

作戦会議、意識共有をする

分かっているなら、今決まっている
避難所運営計画を共有しましょう。
例えば…

  • 搬入された物資はどこに運び込むのか
  • 立入禁止区域はどこにするのか(たいてい学校施設を利用するので、その際立ち入ったら困るところなど)
  • 体育館など居住スペースをどうレイアウトするか(通路の確保、自治会ごとに固めるかなど)

等々…

まだ決まっていないなら、
今後決め法がいい内容を短時間で洗い出すのもいいと思います。

特にないなら、ゲームスタートです。

ゲームを開始する

まずは全員席から立ちましょう
そして、カードの読み上げを始めます。

読み上げ係の人は、実際に避難者が押しかけているかのごとく、
避難所を運営しているプレイヤーが
奔走するように立て続けにカードを読んでいきましょうw

プレイヤーはパニックを起こさず、
避難者を誘導していきましょう。

このとき、対応に正解はありません
今、自分たちが最善と思う行動をとればいいと思います。

「盲導犬を体育館に入れたけど、アレルギーの人がいたら困ったね」
なんて、あとで振り替えればいいことです。

そして、これが現実になってしまったときに、
ゲームで反省したことを生かすのが、
このゲームの最大の目的
だと思います。

ゲームを終了する

すべてのカードを読み上げ、
その対応が終わったらゲーム終了です。

場合によっては時間が足りないと思うので、
時間で区切ることになると思います。

私たちは90分でカード半分程度でした。

振り返りを行う

席について、まずは飲み物を飲んでください
これまで、ペットボトルに手を伸ばす暇もないくらい
大忙しだったと思いますので。

一息ついたら、

  • ゲームをやってみてどう思ったか
  • 意見が割れたけど、自分の主張はどういう意味があったのか
  • 勢いに押されてこうしたけど、実際にはより良い方法があったと思う

など、ゲームを振り返り、意見を交換しましょう

これまでの激しいゲーム時間は、
この時のためにあります。

想像していた避難所運営では、
いかに甘かったかを痛感します
今ある計画が、絵に描いた餅だったという感じ。

これ、ゲームだからいいですけど、
本番だったらと怖くなります。

さらに現実だと、思うように動けないですし、
カードになった避難者より、
生身の人間はそれぞれの思惑で行動するので
混乱はさらに広がるでしょう。

ゲームに参加しているのが複数チームあるならば、
と、さらにチーム間での情報共有をすると、
より多くのアイデアや気づきがあると思います。

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むすびに

不謹慎な言い方だと思いますが、
楽しかった

ものすごく頭を使い、言葉を交わして、
終わった瞬間はかなり疲労していました。

ゲームでこんなに疲れたのは久しぶりかも。

ボードゲームが好きなので思うのかもしれません。
再プレイ性があまりないのが残念ですが、
ものすごくよくできたゲームだと思います。

追われる感じやパニック具合、
自分たちが運営している感じの臨場感などすごいと思います。

楽しめたうえに、これからのこともすごく考えるきっかけになりました
本当に貴重な体験ができたと思ってます。

この経験を生かして、これからの活動をしていきたいと思います。

この機会と、一緒に頑張ったメンバー、
運営してくださった消防官の方々、
本当にありがとうございます。

余談:HUGは静岡県(?)が商標登録しているそうです!